第01話 運命の悪戯

 

俺は新藤貴志(しんどうたかし)24歳。

 

船会社に就職、船乗りとして4年間勤務。

 

離職して現在ニート4ヶ月だ。

 

幸いにも働いている最中たいして金も使ってなかったので、“金もあって時間もある”

 

ゴールデンウィークならぬ、ゴールデンタイムだ(^^)

 

やりたいことはなんでもできる!怖いのは世間の目と親の目だけだ( `ー´)ノ

 

 

4月15日星が良く見える夜。

 

地元の親友である中条達也(なかじょうたつや)、越川翔(えちかわしょう)、野口久則(のぐちひさのり)

 

の3人と祝賀会を兼ねて

 

富山桜木町スナック“三日月”へ来ていた。

 

桜木町は客引きやビルにいくつものスナックやキャバが立ち並ぶネオン街だ。

 

その中でも三日月は落ち着きのある空間で心を和ませる。

 

中条「今日は新藤の盛大なる決意に乾杯!」

 

越川、野口も釣られてかんぱーい!と叫んだ。

 

スナック嬢もかんぱーい?と叫んだ。

 

俺『乾杯!いやー嬉しいよ。』

 

『こうして祝ってもらえるなんて、遂にこの日がキタ――(゚∀゚)――!!って感じだよ』

 

中条「いやーめでたい、めでたい!!」

 

スナック嬢「えっと…なんの会ですか?」

 

越川「あー俺らは中学時代の同級生の集まりなんすよ」

 

野口「高校なってからも定期的に集まってて」

 

野口「祝ごとがあるとたまーにキャバクラやスナックで祝ったりするんよ」

 

スナック嬢「なるほど…若い者同士の集まりって珍しいから何の集まりかと思いました」

 

スナック嬢「で、今日は何の祝いですか?」

 

中条「実はこいつ今ニートでよ…。」

 

中条「明日からバイクで日本一周に行くんだぜ!」

 

『そう。念願の夢でね!』

 

『この日の為、11月に中型バイクの免許を取って、ヤマハのドラッグスター400買って、用具も全部揃えたぜ!』

 

スナック嬢「へぇ~そうなんですか。すごいですねぇ…」

 

野口「なんだよ~なんか思ったよりテンション低いな」

 

スナック嬢「あっすみません(;_;)実は私世界一周してまして(^^;)。」

 

『は?』

 

『えぇぇぇぇぇ!!』

 

皆も驚愕していた。2,3秒時間が止まっていた気がする。

 

中条「新藤おまえの負けだっ笑」

 

ぽんっと肩を叩かれた。

 

なんだ…そのドンマイみたいな冷たい目は…。

 

いや…確かに負けたけど…今日は祝賀会だぞ(笑)

 

 

それにしても世界一周か…。

 

本当は俺は日本一周じゃなくて

 

世界一周に行きたかった…。

 

長年の夢だった…。

 

だけど…

 

世界一周クルーズである『飛鳥2』は最低ランクの部屋でも350万円はかかる…。

 

ましてや世界中の金持ちが集まるところだ。老人達だらけで、お洒落な衣装、カジノなど

 

考えただけでも若者である俺が行ったところで楽しめるものでもない。

 

世界一周など夢のまた夢の話なのだ…。 

 

 

しかし、このスナック嬢見た目大学生くらい若いが金はどこからでてきたんだ…。

 

『見た目すっごい若いけど…そんなにスナック嬢って儲かるのか?』

 

スナック嬢「行ったのは去年で21の学生時代になるんですけど…30万円で行ってこれましたよ」

 

『30万…!?』

 

スナック嬢「あっ私の場合はですね(笑)。元々の値段は120万円98日間クルーズってやつなんですけど」

 

『120万⁉めちゃくちゃ安いじゃないか!』

 

中条、野口、越川「安いのか…それって!?」

 

『めちゃくちゃ安いぞ!』

 

『ありえねぇ…俺もめちゃくちゃ探したけどそんな安いのはなかった!!』

 

『旅行会社でも聞いてまわったがそんな安いものは、ましてや200万代もなかったはずだ』

 

スナック嬢「旅行会社にはないでしょうねぇ」

 

スナック嬢「この店のトイレにも貼ってあると思います。」

 

スナック嬢「ちょっと待ってて下さい。」

 

スナック嬢「見たことないですか?居酒屋とかで貼ってあるポスター」

 

スナック嬢「これです!!」

 

俺、中条、野口、越川「ピースボート!!!」

 

 

第02話 説明会に行く へ続く